ある日。
昨日のワクチン接種から一晩。じわじわと左腕が痛み、最高に具合が悪い。何にも手につかないので、ブッククラブの今月の一冊『三島由紀夫レター教室』三島由紀夫を読む。境遇も年齢もさまざまな筆まめの5人の手紙のやり取りのみで表現されていて、無茶苦茶面白くて思わず先へ先へとつい急いで読んでしまう。笑ったり泣いたり、フッたりフラれたり、お金を貸したり借りたり、手紙を通して、絡み合っていく人間模様が面白い一冊。山本容子の挿画と、群ようこの解説までも含めてよい本である。きっと私が二十代であったのならミツ子に共感しただろう。二十歳の空ミツ子から若かりし日のまっすぐな恋愛を懐かしむ。しかし、もはやいまの私は四十五歳の氷ママ子の方が年齢が近いわけで、彼女から女の生き方を学ぶのである。年齢によってこうして楽しみ方が変わるのも良書でしか感じられないことだ。
午後になり、ネット注文していたスーパーから食材がたんまり届く。夕方4時に紅茶を飲み、本を読んだり、録画を見たりしてのんびりと過ごし、6時に風呂に入る。この早めに風呂に入るのは全然苦痛じゃなく、むしろ気持ちいいのに、どうして9時いこうだとあんなに憂鬱になってしまうのだろう。
朝吹真理子の『TIMELESS』、とうとう読み終わってしまった。。悲しい。好きな本だから、何度読んでも丁寧に読む。そして、読み終わりたくなさ。恋愛感情がなく結婚したうみとアミの物語。そして、成長した二人の息子のアオの物語。うみとアミが江國香織の『きらきらひかる』的な愛情があって好き。それにしてもファッショナブル、比喩のすばらしさ、隅から隅までどこを切り取っても美しい言葉しか羅列していないのだ。それがこの本の最大の魅力。
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