ある日。

今日も不調。右側の頭部から喉あたりにかけて激痛。唾を飲み込むのは痛くない。昨日までよりはよくなっている。夫の分だけ朝食を準備する。それを横目に、コーヒー、アリナミン、白湯、オレンジジュースを飲む。夫が「きみ、飲み物ばかり飲みすぎててやばいね」と言う。

久しぶりに家事ができそうなので、洗濯を二回まわし、あちこちの部屋を掃除する。ここでめまいが起こり、結局午前中をソファーで横になって過ごす。


会議を終えた夫と久しぶりにファミレスでランチ。外は、骨まで沁みる寒さだった。風もあって本当に寒い。5分ほどのところにあるファミレスに行くまでのあいだ、二人でずっと「寒い。寒い」と言いつづけた。店に入り、日替わりワンプレートランチというものを二人で頼む。チキンのソテー、サラダ、ミニココットのようなものに入った海老グラタン、お椀でこんもりと盛り付けられたライスのワンプレート。メニューで見たより、なかなかのボリューム。おいしい。食後にコーヒーを飲む。私は、せっかちなのが災いしてドリンクバーでちょっとしたトラブルを3回ほど巻き起こしたことがある。そのファミレスは普通のコーヒーマシンの隣りに、豆を挽いて抽出するという上等なマシンがある。それは、コップを入れると扉にロックがかかり、たとえ店員でも開けられないらしい。そこで、アイスコーヒーを飲むのに、氷を入れずにグラスをそのまま定位置に置いてボタンを押したら、熱々のコーヒーが出てきた。グラスが割れるんじゃないかと思い、急いで店員さんを呼んだ。しかし、店員も一緒に見ているしかできなかった。それがちょっとしたトラウマでコーヒーを飲むのがトラウマになりつつある。しかし、寒いのでホットコーヒーを飲もうとカップを置いた。扉がロックされる。遅い。遅い。隣の普通のマシンならもうコーヒーが完成しているだろう。やっとコーヒーが出てくる。ピッピッピ。完成の知らせが鳴り響く。ほっとする。なんのトラブルもなかったことに安心する。それで席について飲んだ。おいしい!豆が挽きたてのコーヒーってこんなにおいしいんだ!と夫に伝えると、夫はそのファミレスでずっとそれを飲んでいたらしく、今更何を言っている?と言った感じであきれていた。単なる昼食。それが新しい発見が二つもあって楽しかった。


帰宅後、愛犬の散歩。昨夜、愛犬は大いにやさくれ、暴れたらしい。そのため新しい散歩コース。愛犬にも新しい発見を。愛犬は楽しそうにクンクンしながら歩いていた。帰宅後、ベッドで横になって眠っていた。刺激は大切。今日は刺激的な散歩になったようでうれしい。


仕事をするも、捗らずテンパる。モンブランミルクティーなるものを丁寧に淹れる。いざって時のおやつ、虎屋の羊羹も食べる。リラックス。リラックス。頭を空っぽにして~と唱える。それが効いたのか、それから夜までにものすごいスピードで仕事を行った。


夕食、レタスとブロッコリーの中華サラダ、回鍋肉、納豆、ごはん。

私はまだイマイチのため、サラダを山盛り食べた。夫は大好物の回鍋肉を納豆ご飯で嬉しそうに食べていた。夫に、「たぶん、あなたはハンバーグよりも何よりも、食べ物の中で一番回鍋肉が好きだよね?」と聞く。「この甘辛いたれが好きなんだ」と言う。それは甜麵醬が好きだということなのだろうか。


夜、武田百合子の『日日雑記』読む。愛猫の玉が亡くなったところがグッとくる。お風呂に入っていると雷鳴がして、玉が鳴いたような気がして見に行く。玉は寝入っていて、もう一度お風呂に入って見に行くと息を引き取っていた、というところを何度も読み返してしまう。それからの武田百合子と娘Hの日々が綴られている。何の感情も書かれていない。ただ淡々と二人の様子だけが綴られている。それなのに泣いてしまいそうになる。今日は、ここまでにしようと本を閉じて眠る。

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