ある日。

ここのところ鼻炎がひどい。私の場合、ときどきこういうすごい鼻炎がある。そのため薬を飲んでいるのだが、前の晩に薬を飲み忘れ、どうにもひどいので空きっ腹だけど大量の水と一緒に薬を飲んだ。寝起きで飲んだため、そんなことを忘れ朝食にコーヒーを飲んでしまい、一日中船酔いしたような感じでグラングランと揺れていた。午後になるとそれは悪化し、白湯を飲みまくっても全く治らずいよいよトイレでひっくり返り、夫と愛犬が駆け寄る始末になった。自室で仕事に集中している夫はなかなか気づかずに、愛犬が先に駆け寄ってくれたことに複雑な思い。そのことを夫に言うと、「なぜメールは吠えて俺を呼ばないんだ」と言っている。愛犬がかわいそう。


インスタストーリズにて、思い出と言って何年か前のその日が蘇ってくるときがあるのだけれども、ちょうど5年前の10月にIGのアカウントを個人から今のものに変えたんだなと思うとしみじみ。私は昔から10月に割と大きな決断や行動をすることが多い。秋は実りの秋。それまでやってきたことが実る季節でもありますから。それに、私は人の何倍も努力しないと普通のことができないので、みんなが1月に新年の目標を立てるころには走り出していたいのである。だから10月に大掃除をやり、10月に翌年の目標みたいなものを決めているというわけだ。話はそれたが、IGにてその思い出とやらをシェアしたところ、個人アカウントのころにご利用いただいたであろうお客様が何名かご連絡を下さり、「今でも、5冊は大切な本です」とおっしゃってくださり、本当に本当にこのサービスをはじめてよかったなと思う。ありがとうございます。


夜、いよいよ私はいろんなことが出来なくなり、なんとか冷凍しておいた栗で栗ご飯を炊き、冷凍しておいた豚汁セットで豚汁を作った。具材は何でもいいのだけれど、だいたい玉ねぎ、にんじん、キノコ類、豚肉は必ずカットして冷凍しておくことにしている。これさえあればどんな時でもこれを鍋にそのまま入れて、豚汁にしたり、カレーにしたり、スープにしたり、いろいろ便利。そんな私を差し置いて、夫は外出した。夫は今、おそらく転機を迎えようとしている。私としてはちょっとうーむと思うところもあるけれども、妻と言えども、夫の人生をどうこうする資格はないため、夫がやりたいことを尊重しようと思う。その間に本を読む。皆川昭のLetter、松田未来の本、二冊。


その後、夫は私の好物のみはしのあんみつを買って帰ってきた。まず、それを紙袋から取り出そうと、紙袋の口を止めているテープを剥がそうとしたのに紙袋が破れた。なんで?紅茶をいれようにも紅茶の缶があかずイライラ。あんみつのふたを開けてあんこを入れたり、ミカンを入れたりしようとしてもフィルムが剥がせない、手が何かとおぼつかないのだ。本当に嫌になる。でも、クソーとかウオーとか言いながらも私は自分でやれるので、夫は俺がやると言い張るのを無視してやった結果、二次災害が起きた。いよいよ、夫が「君は今日はもう風呂に入って寝なさい。今日はシャワーにして軽く洗ったらすぐに出た方がいい」と言われたので、しぶしぶ言うことを聞いて眠りについた。


寺地はるなの『夜が暗いとはかぎらない』を読む。頑張っている自分を癒し、救ってくれる物語。

自分そっくりの息子にどう接していいのか戸惑う母親。三歳の娘にちゃんとしなさいと言い続ける母親。不妊治療を経てようやく妊娠したが、妻は変わり、義母が頻繁にくるようになり困惑する夫。自分なしでは生きていけない女だと思っていた彼女に触れられた男とその友達。父親に「お前なんか」とバカにされ続ける姉と弟。モテる彼氏に愛されていることで自信を持とうとする女性。可愛くていい子な女の子と母親から卑下される叔母など。いい子でいようと努めている人たち、「普通は」という世間一般の常識や他人からどう見られているかどう思われているかを気にする人たち、誰かの期待に応えようと自分を押し殺している人、誰かに認めてもらいたい人たちにぴったりの本。

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