ある日。

朝、胃が痛い。夫に白湯を持ってきてもらい、飲んでいたら治まった。ここのところずっと胃が痛い。つらい。夫が、朝食にとみそ汁を入れてくれた。あとヨーグルトを食べる。発酵食品オンパレード。


お昼を過ぎてから鎌倉に行く。ずっと行ってみたかったドイツパンのお店Belgfeldに向かう。ずっと中谷美紀のエッセイを読んでいて、気分はオーストリアとドイツだった。たとえ胃が痛くてもどうしても行きたかった。鎌倉につくととんでもない人。桜が満開だった。緊急事態宣言が終わったからだ。段葛の桜のところなどはもう密すぎて驚いた。それに犬も多い。あぁ、うちの愛犬も連れてきてあげたかったなと思う。そこを横目に、店に向かう。お店までは徒歩で20分くらいか。ものすごいスピードで歩く。夫が、「なんだか早い」と言って、遅れをとっている。私はせっかち人間なので、自分の目的が決まっているときには、驚くべき歩く速さなのだ。お店に早々と到着。ゆったりとした店内の雰囲気。本があったり、お花があったり、お店のランプやケーキのショーケース。隅々まで掃除の行き届いた清潔な店内。落ち着く。ここのところ胃が痛くて食欲がないので、ベルグフェルドサンドとシュークリームを一つずつ頼んで夫とシェアすることにした。ベルグフェルドサンドは、胚芽パンにツナとキュウリ、ライ麦パンにハムとチーズがのっている。ロールパンにはウインナーとレタスがサンドされている。それぞれ半分にカットされているのでシェアにぴったりであった。パンは本当にどれも美味しい。ハムもウインナーも、ドイツに行ったことはないけれども私の中では勝手に本場はこんな味だろうと思う。身体に悪いものなんて一つも入っていないと言った感じで、素朴でおいしくて、胃痛を抱える私にもペロリだった。おまけでついている一口サイズのバームクーヘンに夫は大喜び。それをわざわざ半分に切って一口くれた。ちょっと酸味を感じる、いい喫茶店のバームクーヘンだった。シュークリームは、カスタードと甘くないホイップクリーム二層式。それをナイフで半分にしたら、夫がその美しさに驚いた。ナイフがものすごく切りやすかったのだ。固めでサクッとした生地だったこともあるが、クリームが飛び出たり、ぺっしゃんこになったりすることもなかった。そして、これも美味しかった。


お腹がいっぱいになったところで、お店をでる。来た道を戻る。なんか面白みがないなぁなんて思いながら歩いていると、小学校の桜が大変綺麗だったので、わき道に入って小学校沿いに歩くことにした。桜を見上げながらだらだらと歩いていたら、八幡様にでた。こちらのほうが歩きやすかったなと気づいた。こういう発見、お散歩っぽい。私はすぐ横道にそれる。


桜を見たり、お参りしたりして、ジェラートを食べて帰る。夫は、カカオとバニラ、私はローズマリーハニーとレモーニ。夫は、こういうものを味と配色で決める。しかし、ジェラートの蓋は閉まっていて色味が見れない。苦し紛れで、選んでいた。外のベンチで江ノ電を見ながら食べる。先客がいて、女性が一人食べていて、凛として素敵だった。青空の下で食べるジェラートは美味しかった。


帰りに、私はマッサージを受けて帰る。マッサージでスッキリしたので、帰宅してからトイレ掃除とお風呂掃除にいそしんだ。楽しい一日だったので、眠りにつくまで、何度も何度も「楽しかったね~」と夫に言っていたら、「そんなに気に入ったのなら、毎日ドイツパン食べさせに言ってあげたいな」と。

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