ある日。

夜、久しぶりに一睡もできなかった。午前中、アイスカフェオレを飲みながら、金原ひとみの『パリの砂漠、東京の蜃気楼』読む。「すべてを恐れている」というのがよかった。この複雑さが、寝不足で感情がモヤモヤだった私には心地よかった。

もともと金原ひとみはデビュー作しか読んだことがなく、しかもどんなメンタルでこれを書いているんだと思うほどの複雑さでなんかよく分からなかった。でも、文學界のエッセイが面白かったので読んでみたいと思ったのだ。冒頭に「幼い頃から、あらゆるものが怖かった」とある。私も同じだ。確かさくらももこのエッセイにもそんなことが書いてあったような気がする。この一文で、まったく理解できなかった作家がぐーんと私に寄り添ってきてくれた。執筆を行うのは、スターバックスのトールカプチーノとシャノアールのドリンクつきモーニングがお決まりだそうで、それらはほぼ同じ値段らしく、そういうささいな値段までも気にしているところが好感が持てた。もっともっとこの人の本が読みたくなった。


大雨のため、バスで図書館に行く。いつもは返却して、予約本を受け取ってすぐに帰る。なんとなく人も少なかったので、書架を見て回る。いい本がたくさんあった。「おらおらでいぐも」と酒井順子の「枕草子」とか。たくさん借りてしまう。


昼食、自分で朝作っておいたお弁当を夫と食べる。筍ご飯、肉豆腐、煮卵、アスパラの胡麻和え。春のような気候で、外を眺めながら食べたお弁当は美味しかった。

春のような日が来ると、ミニベロがあったらもっと気軽に花屋もスーパーもいけるな。鎌倉の気になるカフェとかも気軽に回れるななどとぼんやり考えていた。私の自転車欲しい病が再燃し始めた。

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