ある日
朝起きたら、唇が猛烈に痛かった。非常にヤバめなヘルペスができていて、夫にも驚かれた。夜、頭痛、歯痛、顔面痛、喉の違和感、リンパの腫れがどうしようもなく、夫に貼ってもらった冷えピタはどっかに行っていた。私の周りには、鼻を噛んだティッシュが散乱し、自分でも何が起きたか分からないほどの状態。朝食にオレンジジュースと甘酒と白湯を飲む。飲む点滴、飲む点滴。
ベッドで今日は休もうと寝転んだら、スマホが激しく揺れる。自転車の配送会社から電話があり、10-13時だった予定が、早くついてしまったのでもう持っていってもいいかとの連絡。声が30代前半くらいの丁寧な男性。物腰の柔らかいとはこういう人を言うのではないかという感じの人。すぐにインターホンが鳴り、玄関まで運んできてくれた彼は、配送会社にしては珍しく清潔感のある丁寧な人だった。
3年悩んで、私にとってはやや高めなブリヂストンのミニベロを買った。深みのあるワインレッドみたいな色で、サドルとグリップが茶色。かわいい。大切に大切に使うね。これからどうぞよろしく。5月は自転車に最も適したシーズンだと個人的には思う。5月に新しい自転車買うのって素敵だなぁと我ながらうっとりしている。
ベッドに入り爆睡。夫がお昼だよと起こしてくれた。鶏肉の茹で汁を使ってフォー風うどん。ゆでどりと小ネギ、生姜たっぷり。今日は一段と体に染みる。
夫は出社のため出かけ、私はベッドで『ブランケット・ブルームの星型乗車券』吉田篤弘を読了。
コーヒー飲みながら読みたくなる。読んでいて、無性にコーヒーが飲みたくなって、でもうちはドリップかインスタントしかないのでドリップコーヒーを入れて飲んだ。測量野帳のところ好きだったなぁ。「怒る人はたいてい寝足りていないんです。睡眠不足ですよ」っていう言葉が胸に刺さる。私はいつだって睡眠不足だ。だからいつも怒っているのかもしれない。「支給されたランチ・ボックスの中にはチキン・サンドイッチとサラダがひと盛り。水筒には少しだけ甘い紅茶」あぁ、こんなランチボックス最高だなぁ。私にも誰か作ってくれないだろうかと思う。
この2週間寝込んでいる間に、吉田篤弘を読んで片岡義男を読んで江國香織を読んでいた。この三人をずっとループさせたいほど好きだということに気づいた。吉田篤弘と片岡義男の本では、豪徳寺、松原あたりが舞台で重なることがあって、ノートとか、タイトルの感じとかが本当に好き。それに、片岡義男と江國香織は、タイトルが秀逸だし、色っぽい雰囲気が日常から染み出ている感じが好きだ。
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