ある日。

夫と二人で買い物に行く。

シャネルでネイルと香水を買いたかったので、番号札を持ってひたすら店内で待つ。あとからあとから客は来るのに、まったく進まない。1番目なのでもはや意地になって待つ。他の人たちは脱落していく。二人の店員がそれぞれの客にあれこれやっている。私は買うのが決まっているので5秒で終わるから対応してほしいと思うけれど、そういうのをしないのがやっぱり信頼できるんだよなと思いながら待つ。一人の女性の彼氏らしき人がずっと携帯を見ながら待っていたが、いよいよどこかへ行ってしまった。しばらく待つと、私の順番が来たので、お目当てのものを買った。相変わらず対応の良さ。ハーフの方でとてもきれいな方だった。店全体を見まわし他のお客様をケアしながら、接客するのがもはやかっこよすぎる。私の好みぽいものが来月に発売されるとの情報もしっかりくれて最後までよかった。急いで、デパ地下で和菓子を物色している夫と合流。和菓子を見終わり、洋菓子を見ていたようだった。バレンタインで、ものすごく混んでいた。コロナになりそうな恐怖もあり、私はゆったりと見れなかった。


その後、夫に連れられて今度はジュエリーをシャネルに見に行く。お誕生日プレゼントをくれるらしい。どうやら、夫は数日前に下見済み。取り置き済みらしかった。スタッフの方に案内され立派なソファ席に座る。欲しかった指輪。嬉しい。店員さんがこちらでよろしいですか?ほかのも見ますか?と言うので、一応他の色も見せてもらう。でもやっぱり最初のほうがよかったので、即決。いかなる時も決断は早い方だ。それで、店員さんが一応傷とかないか確認してくださいと言い、指輪を取ろうと腰をあげたら、私の横に置いておいたバッグがひっくり返る。中身が盛大に飛び出してきた。水筒とか携帯とか鍵とか。。私はよくバッグを落とす。夫にもなんでチャックしめておかないの?と言われる。せっかちだからいつ何時でもすぐにものを取り出せるようにしているのだ。こういうことに私は慣れっこなのだが、店員さんが奥様落ち着いてくださいとか的外れな声をかけてくる。私はいつだって落ち着いている。それですべてを拾い、指輪を確認する。それから、写真を取られたり、ノベルティを頂いたりした。夫がこうした高級品をくれるのは、節目だからだ。10年ぶりである。嬉しい。ブランド好きな私だが、シャネルだけは40歳になってからと決めていた。だって「女は40からよ」とシャネルも言っているではないか。私の人生は40歳からが面白くなるのではないだろうかと漠然と思っていたので、ピッタリだと思った。ありがとう。


既に3時頃になっていたので、お腹がすいたので二人で蕎麦屋に入り、せいろと小天丼を食べる。その後、カフェに入りコーヒーを飲む。夫が私の手が汚れているというので見るとボールペンで何かが書いてあった。もしやと思いバッグを見ると、バッグの中の手帖にささったボールペンの芯が出ていた。だからノック式のペンは嫌なのだ。


それから、この前読んで面白かった綿矢りさの『オーラの発表会』を買いに本屋に行った。絵本コーナーもリサーチする。ベビーカーと両親たちがごった返していた。その会話を聞きながら本を選ぶ。本選びをしている両親をよそに、帯を食べようとしている赤ちゃんとか、かどっこを口に運ぼうとしている赤ちゃんとかいておもしろかった。絵本選びは戦いだ。

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