ある日。

最近読んだ本。辻仁成の『サヨナライツカ』。結婚を控えた三十歳の好青年と呼ばれる豊が、洗練された色気のある美しい女性・沓子と出会い、二人はやがて激しく愛し合うようになる物語。初めて読んだのは確か20代前半だったような気がする。「人間は死ぬとき、愛されたことを思い出すヒトと、 愛したことを思い出すヒトとにわかれる。私はきっと 愛したことを思い出す」という一文は衝撃的だった。私はどこまでも自分勝手な人間なので、愛したことを思い出すと思う。自分が受けてというのはあまりピンとこなかった。当時、この本の話をすると、圧倒的に女性は愛されたことを思い出すと言っていたような気がする。 この本は、何年ぶりに読んでも、やっぱり最高な恋愛小説だと思う。

バンコクの熱い空気感を感じさせる物語なのにも関わらず、私はいつも秋に読む。きっと哀愁漂う気候のせいだろう。


夜、夫婦二人とも疲労感から散歩がてら行列ができて気になっていたラーメン屋に行き、スタバでフラペチーノを飲み、本屋によって帰ってきた。ラーメンは圧倒的に男性客が多く、その中で女一人夫に連れられて豪快に食べた。スカッとしたが苦しい。食べすぎて苦しいと、苦しいことに気を取られるからモヤモヤしていたことを忘れられてスッキリする。調子に乗って、サツマイモのフラペチーノを飲んだのが後悔。芋ってお腹にたまるんだよな。でも、芋ぽい甘さを欲していたのだ。それから腹ごなしに本屋に行って、秋の夜風を感じて楽しい夜散歩だった。

5冊だけの本屋

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