ある日。

愛犬がトリミングに行くため、サロンまで連れて行く。終わるまでの間、夫と二人でたのしいことをしようと、赴くままに散歩をした。


本屋でたんまりと本を買う。先日本屋大賞のノミネート作が発表されたため、気になっていた本を何冊か買う。青山美智子さんを応援しているので、大賞に選ばれたらいいなと思って、買いたかったのに、どこに行っても完売で買えなかった。


夫が、しばらく気になっていたラーメン屋に行ってみることに。昔ながらの中華蕎麦の感じのお店。そんなに広くない店内は年季が入っているものの、とてもこざっぱりと清潔だ。夫婦でやっているのだろうか、男性がラーメンを作り、奥様らしき人がオーダーから会計、片付けまでをしている。ラーメンの種類は普通の中華蕎麦、メンマラーメン、チャーシューラーメン、カレーなどと言って数えるほどしかない。初めてなので、中華蕎麦、650円を頼む。先にお会計なので、カウンター越しにお支払いすると、しばらくしてラーメンが来た。美しい。煮干しの出汁との事だったが、透き通るほどの美しさと汁もすべて飲み干せるほどのうまさとさっぱり具合だ。麺はつるつるとのど越しも良く、メンマはで、でかい。。。おいしくて、夫と二人無言で食べきった。あぁ、幸せ。店内はラーメン屋にも関わらず、家族連れが多かったり、女性一人客もいるし、男性もいるし、なんだかみんないかつい感じの人たちではなく、お店の雰囲気ににたこざっぱりとした、清潔な客が多かった。


ラーメンを食べ終え、あ、この辺においしいパン屋あったなと思い出し、勘を頼りに歩いていく。あれ、思っていたところと違うところに出たなと思い、夫に「ここどこ?」と聞いたら、なにがおかしかったのか大笑いしていた。夫は地図も読めないし、方向音痴だ。私は地図も読めるし方向音痴ではないため、きっと私がわかって歩いていると思ったのだろう。それが、いきなり「ここどこ?」と繰り返しながら歩いているのがおかしかったのだろう。でも私はこういう時に地図も見ないし、なんとなくで歩いていると、だいたい目的地にはたどり着けるので、そのまま歩いていた着いた。お客様が一組くらいしか入らないような小さなパン屋で、甘栗のパンとあんパン、大福パンを買う。夜のためにクリームシチューを作っておいたので、それに合わせようと甘栗のパンと言う甘栗とクルミが入ったカンパーニュみたいなパンを買った。


コーヒーを飲んで、急いで帰り、愛犬を迎えに行く。愛犬はなんだか耳がポワンとボリューミーで好みではなかった。お会計を終えて、受け取った後だったが、トリマーさんに耳はこういう風にすっきりと耳ギリギリのところでカットしてコンパクトにしてほしいと、過去の愛犬の写真を見せたら、やり直してくれた。夫が、「君がそういう風に、的確にお店の人に言えるの、本当にすごいよね」と。私はお金を支払っているのだし、可愛いほうがいいし、トリマーさんとの信頼関係を作るためにはこの方がいいと思ってやっているのだが、お店の人にはっきりと物言う姿勢をいつも夫に指摘されているような気がする。

その愛犬はガラスの扉越しにこちらを見ながらも、カットされている。隣の大きな犬が変な鳴き声を発するので、驚いて私たちもその犬を見たら、愛犬も驚いて鳴き声のたびにその犬を怯えながら見ていて面白かった。戻ってきた愛犬はとってもキュートだったので、トリマーさんにその旨を伝える。きっと次回から、このようにかわいくしてくれるだろう。


夜、クリームシチューと、買ってきた甘栗のパン。パンはなかなか大きかったのでちょっとだけ食べるつもりが、とんでもなく美味しく、甘栗の感じがシチューに合ったので、すべて食べきってしまった。夫はクルミが食べられないので、クルミを一つ一つよけている。それでもおいしいと食べているのが面白かった。こんなご時世だし、ナッツアレルギーの人向けに注意書きがあっても良かったんじゃないかなと思う。パンの名称が書かれたところには甘栗のパンとあるだけで、クルミについては触れていなかった。知っていたら買わなかった。それでも、なかはもちもち、外はハード目のその感じが美味しかった。それにしても冬のクリームシチューてなんでこんなにおいしいんだろう。



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