ある日。
朝、不調。かなり具合が悪いため、午前中いっぱい休むことにした。ひと眠りしたら元に戻り、ものすごくお腹が空いたので、前の日に作ったカレーを食べた。カレーってなんだかパワーが出ていい。朝にカレーを食べるなんて、まるで自分がイチローみたいに何でもできるような人間になった気がする。
夕方、また、不調になり、コンビニにスープなどを買いに行く。明日は、節分だから絶対に今年こそ恵方巻を二人でむしゃむしゃ食べて、運気を上げようと話す。棚に並んだ恵方巻を見ながら夫と話し店を後にした。
家に帰って分かったことだが、その日が節分の日であった。そんなことあるの?と夜になって夫と二人驚いた。2月3日が節分じゃないんかい!
夜、気分転換に丁寧にミルクティーを淹れる。深くて、香りがよくて、気持ちが落ち着く。第一週目なのに、夫がピリピリしていないのが嬉しい。カレーパワーだろうか。夫が、「きみがカレーを作ったりハンバーグを作ったり、優しくしてくれて嬉しい」と、言われた。私ってそんなにいつも優しくないの?
甲斐みのりの『たべるたのしみ』読了。「私にとって食べることは、生きることだ」っていう文がよかった。そうだ。食べることは欲求を満たすことでもなんでもなくて、切実に生きようとすることなんだと思う。お菓子への愛と情熱、貪欲に新しいお菓子との出合いを求め、さらには、すでに知っているお菓子をさらに愛でる。そんな食への飽くなき追求をする著者のおいしくて、キュートで、ロマンチックな食エッセイ。たのしかった。池波正太郎や向田邦子が好きなので、この人の本にはいつも向田さんも池波正太郎も登場するのが嬉しい。それにしても「特別な時だけ許された角砂糖」のエピソードは何度読んでも素晴らしい。うっとりするほどロマンチックに綴られていて、女性のすべての憧れが文章化されたようだ。
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