ある日。
朝、アイスコーヒー、甘酒。
洗濯など家事をしながら、ツールドフランスを見る。ステージ1の大落車が本当にもう切ない。テレビに映りたがって、コースに入ってきてダンボールでデカデカと身内にメッセージ送っていて、なんだろうと思う。愛も何も感じない人だなあ。と思っていたら、しばらくしてまた大落車。でも、パレードランからの景色はやっぱり美しい。どこを切り取っても美しい。昨日も遅くまでみていたのに、また同じレースを見ていた。楽しい。いい加減にしないとずっと見てしまうので、切り替えて仕事。
お昼、作っておいたお弁当。ごはんの上に、塩炒り卵、ブロッコリーのソテー、キノコのバター醤油炒め、鎌倉ハムの分厚いのを豪快に焼いたもの。夫と二人で、うま!と言いながら食べた。鎌倉ハムってやっぱりおいしい。
ここのところ雨が降っていたので自転車を磨き、図書館へいく。強風での登り坂はしんどく、図書館に着いたときには足がつるかと思った。生まれたての子鹿のような歩き方で、なんとかカウンターまで行き、本を返す。そして、予約本を受け取る。帰り道は、下りなので楽しい。シューと思わず声に出てしまう。ドラッグストアでキッチンペーパー、食器洗剤、麦茶、夫に頼まれたガムと団子を買う。夫はわざわざ団子がどこに置いてあるか念入りに伝えてくる。私の自転車のカゴには図書館バッグ、麦茶、キッチンペーパーが溢れていて、もう入らないので団子などを入れた袋を左ハンドルの所にかけてこいだら、団子に左膝が当たって、そのたびにプラスチック容器がグシャというのが不快だった。もう、団子なんて買いたくない。
ツールドフランス、ステージ2を見る。楽しい。ちょっと見て、仕事して、夜ご飯のミートソース作りに取り掛かる。私はあまりミートソースパスタを食べたことがないので、どれが正解かわからないけれど、夫曰く夏にぴったりな味だというので、良かったのだと思う。通常は牛ひき肉か合い挽き肉らしいのだが、なかったので豚ひき肉で代用したら美味しかった。私は牛ひき肉の肉臭さが嫌いだからミートソースが嫌いだったんだなと再確認した。だからハンバーグも得意ではない。でも、豚ひき肉だと重くなくていいなぁと思った。
谷瑞恵の『めぐり逢いサンドイッチ』読了。これまでさんざんおいしくてほっこり系の物語が好きだったのに、とんと読む気がなくなってしまい流行りに乗り遅れいまさらながら図書館で借りる。私は卵サンドが大好きなので、卵サンドを嫌う女性の物語が出てきてせつなかった。大阪の卵焼き、私は結構好きだなぁと思っているがどうなんだろう。食べてみたい。あと父親の浮気を疑う女子高生が作るハムキャベツ炒めもなかなかお腹がすく物語だった。サンドイッチ食べたい。
数年ぶりに坂元裕二の『往復書簡 初恋と不倫』読了。選書中のお客様に絶対紹介したくて図書館で借りてきたやつだ。自分で読んだ時にはなんだかぴんと来なくて、人にあげてしまったのだが、こうして改めて違う感情の自分が読むといいってことがよくあるので、たのしい。三崎明希とクラスメイトでいじめられている玉埜広志の手紙のやり取り。「放課後、海老名サービスエリアで待ってます。コショウを全面的に入れたラーメンを食べませんか」っていうところが、何それすてきじゃーんって思う。ここのシーンが最も好きだ。私もラーメンにはコショウを全面的にかけて食べるのが好き。
後半は、田中史子と待田健一。それぞれの配偶者同士が不倫しているという設定で、復讐を試みている二人がよかった。
「関係ないなんてない。川はどれもみんな繋がっていて、流れて行って、流れ込んでいく」
「夜中に考えてはいけない種類のことがある。そういうことは朝起きてご飯とみそ汁を食べてから考えろ」
「大切な人がいて、その人を助けようと思う時、その人の手を引けば済むことではない。その人を取り巻くすべてを変えなければならない」
「出したくない元気は出さなくていいと思いますよ」
「人間の心で最も制御出来ないのは、嫉妬とプライドだ。だけどその二つがない人間には何も出来ない。それは生きるための糧でもあるから」
武田百合子の『ことばの食卓』、読了。この人の本は、何度でも何度でも同じところを読み返したくなる面白さがある。そして、飽きもせずに、枇杷のところを読む。枇杷はあまり食べたことはない。でも、その甘美滴る描写が夫はの愛情と相まって、つい何度も読んでしまう。あと、お弁当のところも好きだし、夏の終わりのオムレツ専門店のところも好き。
「おべんと御飯(煎り卵ともみ海苔の混ぜ御飯)か、猫御飯(おかかと海苔を御飯の間に敷いたもの)であれば、私は嬉しい。そこに鱈子、またはコロッケがついていたりすれば、ああ嬉しい、と私は思う」
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