ある日。
朝食、ツナトースト、麦茶、甘酒、はちみつヨーグルト。
二時間くらいうだうだした。一人で出かけるのはいつぶりかと手帳をふりかえると3週間ぶりくらいだった。いよいよ準備して出かける。イワタコーヒーにてミックスサンドセット。ハムサンドとポテトサラダのサンドにブレンドコーヒー。ハムサンドは鎌倉ハムを贅沢に挟んだサンドイッチで、ポテトサラダは自家製のもの。キュウリのピクルスがついているのだが、これがピクルス嫌いの私でも食べれてしまうほど程良い酸味でおいしい。キュウリは斬新に、二等分されているだけのため、食べるまでは勇気がいる。でも、ハムとポテトの合間にそれを食べると、口の中がさっぱりしてよい。美容室までまだ時間があったので、持ってきたノートを見返す。一か月くらい前から書き連ねてきた言葉ノート。シャーペンで丁寧に書かれた小さなモレスキンのノートに、赤ペンで印を入れたり、今改めて読んで感じたことや思ったことなどを追記していく。ノートの前半ではよっぽど「エレガント」という言葉が気になっていたのか、あちらこちらにその文字が出てくる。その意味を正確に理解し表現することはできないけれど、昔からいいとこの子でもないのに品のある子とよく言われた。これは何がちがうのかなぁとずっと思っていた。でも、私はシンプルでエレガントが好きなのだ。それはファッションにおいても、ことばにおいても、本においても。それで、しばらくエレガントについて考えていた。コーヒーを飲み終えてしまったので、追加で生レモンスカッシュを頼む。本当にしぼりたての生レモンをソーダ―で割りましたっていうほど、本気の淡いイエローの飲み物がくる。「すっぱいので、お好みでガムシロップを入れてお飲みください」と城田優似の長身イケメンスタッフが丁寧に言う。ガムシロップをガムシロといわずに正確にいうところもエレガントだなと思う。ひと口そのまま飲んでみる。うーん、すっぱい。でも私は好きな酸っぱさだ。しばらくそのまま飲み、後半にガムシロップを入れてあまーくして飲んだ。とても好みだったので、また頼みたい。中庭を望みながら暑い9月の昼間に生レモンスカッシュって最高な気分だ。
いよいよ時間になったので美容室に行く。相変わらずのワンレンボブを貫いているが、夏で首がでているのが嫌だったので、首が隠れるくらいに保っていた長さを、首元スッキリ短めにオーダーする。秋は大好きなシャツのシーズン。シャツを着た時に首回りがもたつかないようにしたかった。4月に入れたハイライトもそろそろお別れ。秋なので新たにハイライトを入れてWカラーでお願いする。シャンプー台に座っていたら、隣に座りに来た中年の女性がでっかいプラダのバッグから溢れんばかりの資料を持って歩いてきて、美容室でこんなにも大荷物でうろうろしている人もなかなか見ないなぁと思った。シャンプーが選べるので、ダメージケアのハーブのシャンプーを選んだら、髪がきしんで、美容師さんが櫛を通そうとしたら引っかかって大変なことになった。失敗。カットはあっという間に済んだ。もう何年もお願いしているので、ちょっと言えばすぐにやってくれるしめちゃくちゃ早いのだ。ああ、快適と思ったら隣の女性が美容師に「いかがですか?」と聞かれていて、「うーん私は素人だけれども、それでも素敵なカットだわ」と大きな声で言っていたので、思わず担当の美容師とそちらを見てしまった。カットが終わりカラーにはいる。ここから長丁場だ。ハイライトを入れて寝かせている間、逆の隣りの女性が、いきなりキレた。「ちょっといつまでまたせんのよ!」と。確かに混んでいたのだ。見たこともないほどの込み具合と美容師の数。それでも待たされるのは常なのだが、その方は私が見る限りとんでもなく待たされていた。なんせ、私がカットを終わってしまうほど待たされていたのだから。ただ、あのエプロンみたいなのをかけてテルテル坊主状態でキレるのって勇気いるなぁとまじまじと見てしまう。アシスタントが走ってきて、謝っているが気が納まらないようで、永遠とキレている。それでやっと担当の美容師の女性がやってきて一言「お待たせしました」と表情一つ変えずに髪を切り始めた。以前からクールな美容師さんだなぁと思っていたが、ここまでクールだと驚く。その一部始終を見届けて、シャンプー。そして、カラーを入れてもらう。そして、その間に、インスタでブッククラブへのご意見を募る。皆さん率直な気持ちを伝えてくださり嬉しい。もっともっと多くの方に快適に楽しんでもらえるようにしたい。ストーリーでひたすら返信をしていたら疲れてきたので目を瞑って休む。突然「シャンプーしまーす」と言われて、若い男の人に連れられてシャンプー台に座ったら「よくお眠りでしたね」と言われる。寝てねーわ!そうだ、この人は接客に向いていない自慢野郎だったと思い、憂うつな気持ちになる。私の履いていたVANSのスニーカーを見て、「そのVANS、色が本当にいいですね。ソールのところは使っている感あるのに、めっちゃ綺麗ですね」と言ってくるので、「もう一年くらい使っているが汚れない」とぶっきらぼうに返答。「どこかのヴィンテージかとおもいましたよ~、オレ、VANSすきなんですよ」とその歴史から話が始まる。もともとBMXのなんちゃらとはじまり、その言葉に反応してしまい「BMX見るのが好きだ」と答えてしまう。あ、スポーツの方?と聞かれる。それでその話になるかと思いきや、自分がBMXを乗って技の練習をしているだの、何だの始まる。うんざり。すごいですねと小声で言う。そして、最後に彼お決まりの鎌倉人あるあるを自慢されてシャンプーは終了した。いつも思う。どうして客が店員を褒めなければならないのか。それで最後に一言「いや~色いいっすねー」というので、またスニーカーの話しかと思ったら、カラーの話しであった。席についていい加減なところで分け目を作られたあと、分け目どこですか?と聞いてくるので、この辺だと指をさしたのに、全然違う横分けになってしまう。それでそのままドライヤーに入ってしまった。はぁ、この人、向いていないのに全然やめる気配ないな、やっぱりここまで鈍感なひとって最後まで残るよなと思いながら受け入れた。最後に担当の美容師が来て、全然違う分け目に驚きなおしてくれて終了した。ありがとう。今日も面白いことがたくさん起きた数時間だった。
疲れたのでカフェでカフェオレでも飲んで帰ろうと思ったら、どこも混んでいて入れなかったので、エキナカのカフェでアイスカフェオレを飲んでサクッと帰る。真っ暗になってきたのは夕方だからなのか、夕立なのか分からなかったが雷がなったら嫌だなと思いものすごい速足。帰ると夫が愛犬の散歩に行くというので、出かけて行ったらとんでもない雨が降ってきたらしい。二人とも濡れていた。ソファーで横になったらどっと疲れが出てそのまま眠ってしまった。
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