ある日。

朝、不調で起きれず。なんだかとても残虐な夢を見た。きっと、電車で煙草を吸っていた男が注意してきた高校生に暴力を振るったというニュースを見たせいだ。その男を誰も止めなかったというのが恐ろしいと思った。夫がこういうことになったら大変だと思い、ネットで護身用のあれこれを物色する。夫に持たせたいが、きっと持たないだろうと思いながら寝たのがよくなかった。

朝食、卵サンド、カモミールティーにはちみつをたっぷりといれたもの。

ゆで卵の黄身を潰し、塩コショウとマヨネーズとからしを混ぜて、そこに刻んだ白身を入れて混ぜた。丁寧にやるだけで、おいしくなる。夫が「これは美味しい卵サンドだ」と言う。 

家事をして、執筆。締め切りが迫っている。切羽詰まっている。朝一番で書いたものと、それまでに書いておいたものを比較する。うーん。今日のではないなと思うと瞑想してくる。いろいろ修正して、なんとか書き終えたので担当者に送る。

昼食、前の日のカニ鍋の残りで雑炊。

カニの身をほぐしたのがふんだんに入っているのでとんでもなく美味しかった。

この数日間ずっと文章を考えていたので疲労。ミントティーを飲んで、昼寝をする。気づいたら２時間くらい爆睡していた。夫が、愛犬の散歩に行くよと起こしてくれる。二人で自販機でコーヒーを買う。散歩道で、車が盛大にガードレールに突っ込んでいた。珍しい場所での事故に驚く。

夜まで、仕事。中谷美紀の『ないものねだり』を読む。この人のエッセイ好き。きれいな文章。そして、完璧な見た目をいい感じで崩していくお茶目なお人柄。武士みたいにまっすぐで強い。好き。「不安が小心者を動かす力たるや凄い」という一文に共感。私自身、完璧主義なのに小心者で一切の不安がない状態で毎日を過ごしたい。この不安が動機になるということ、よくわかる。

夕食、カニとチーズのリゾット。 

蟹殻でとっておいた出汁でリゾット。蟹出汁をダイレクトに感じるようにシンプルに塩コショウして、パルミジャーノレッジャーノで食べる。おいしい。夫がリゾット好きなので大盛に作ったが、二人で夢中で食べた。幸せな一日。