ある日。

朝、久しぶりに早く起きたというのに不調。顔面蒼白。夫が驚くほどの顔色の悪さだ。昨夜はご飯を抜いて、朝は体も軽かったのに、、、。なんだろうか。そのためベッドで読書してゆったりと過ごす。

久しぶりに『キネマの神様』を読んだ。いや、泣けた泣けた。何年振りかに読んだ。そして、何度目かというくらいに読んでいるのに、泣けた。大泣きである。この本は個人的にマハさんの中でも特別な本だ。好きなものへの愛情が溢れ出ていてとにかくぐっとくるのだ。ギャンブル依存症の父と失業した娘。人生を通して映画を愛してきた二人が映画ブログをきっかけに逆境から這い上がる物語。私は本気で好きなことを見つけたいと足掻いていた時期がある。仕事を辞めてから、どこにも属していない自分はなんて価値のない人間なんだと途方に暮れていた時期がある。そんな時にブログでときたま投稿していた読書記録を見た友人が私にぴったりの本を教えてと声をかけてくれた。そして、「きみには読書もあるし、活かせるキャリアもある」と夫が言ってくれた。それがきっかけで5冊だけの本屋をはじめるわけなのですが。 私にとって読書は特別なものでもなんでもなかったから、私のことをちゃんと見てくれていた夫や友人がいなければきっとそれらに気づくことはなかった。自分のこと、才能とか個性とかそういうものを自分で見つけるのは意外と難しく、きっとそういうものは大切な人が見つけてくれるものなんだと思った。この物語の父娘もそうだけど。 誰かの役に立ちたいとかそういう大袈裟なものではなく、誰のためでもなく自分が楽しいから続けていると案外こういう面白いことが起こるもんだ。人生捨てたもんじゃないなと、思わせてくれた大切な本。あとがきにマハさんは「度胸と直感」で逆境を乗り越えていくみたいなことが書いてあって、私ももはやこの二つしかない。直感は冴えわたる方だし、度胸もある方だ。だからマハさんの本には共感してしまうのかもしれない。

この本を読んで泣いて浄化したおかげか、このあと完全復活した。

5冊だけの本屋

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