ある日。

朝から体調不良。前の晩に思い立って夜な夜なポイントカードをアプリ化させたり、本を何冊も読んだのがよくなかったのか。

よく「本を好きになったきっかけはありますか?」と聞かれるが、よく思い出せない。本を読むことは、歯を磨くことやお風呂に入ることと同じくらい当たり前のことだった。ただ、祖母も父も読書家で家中のあちこちに本棚があった。子供のころの私の部屋にも本棚があって、山ほど本が詰まっていた。母が買ってくれるのだが、驚くことに母は全く本を読まない。そのため、本屋に行っても母親が選んでくれたことはないように記憶している。母は本を開くと3秒後に寝ている(笑)。嘘みたいだけど本当の話だ。だから、親から与えられたつまらない本を読まなくてよかったことも楽しめた秘訣かもしれない。それに、家にはあふれるほどの本があって、絵本なんかよりも児童書なんかよりも大人の小説とかを読みたかった。それに個人的に良かったのは、三つ離れた弟がいて、私が選ぶ女子向けの漫画や本の他に弟の少年向け漫画など本を楽しむことができたから2倍楽しめたのだ。小さい頃の私は男へのあこがれがあったため、それはそれはどうしたら男のメンタルを手に入れられるのか必死に漫画から学んだのだ。弟はなぜか私の買う少女漫画に目覚め、まるで女性への憧れをそこから得ていたようだった。そんな私は、小さいころから塾通いを強いられた。幼稚園から当然のようにいろいろ習い始めるが、小中学校はもう鬼のスケジュールなわけである。部活を終えて帰ってきたら、まず英語塾に行ったり、学習塾に行く、そのあとにもう一つ塾に通う。その合間にお習字やスイミングスクール、ピアノ、英会話教室など山のようにある。だから帰りは深夜になる。それをバスで乗り継いで通うので、待ち時間が山のようにある。塾の休憩時間とか、そういう時に昔は携帯などなかったのでとにかく本を読んでいた。だから、読書は私にとってただの暇つぶしなのだ。今でも好きかどうかはわからない。お金を何に一番欠けているかと言われたら、服やバッグ、靴、美容費なのでむしろそちらが好きなのだが。ただ、きっと私は感情の起伏が激しかったので、(今でも激しくて周りをこまらせてばかりだけど)素のままの私だとうまくいかないことが多かったので、装っていた。そうやって生きていたので、メンタルのバランスをはかるために読んでいたのではないだろうかと思う。自分で稼ぐようになって、一人暮らしをして、やっと私は自由に生きれるようになって、今に至るわけだ。(周りからすれば、小さいころからずっと自由だといわれるが。。)


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